特定技能や技能実習外国人の支援機関の費用相場

特定技能や技能実習外国人の支援機関の費用相場

2024.7.22

さて、技能実習外国人を雇用する場合は管理機関、特定技能外国人を雇用する場合は登録支援機関の管理・支援が原則必要なことは前回述べました。在日外国人が慣れない環境で、失踪したり、犯罪に巻き込まれたりするのを防止するためでしたね。ではこの支援機関の費用相場はどれくらいなのでしょうか。

日本人雇用よりお金がかかる!?

まず、初めに、外国人労働者は安い労働力だとお思いの方、まだまだいらっしゃるのではないでしょうか。もうそのような古い考えは捨てましょう。

実際には、日本人を雇用するよりも費用がかかります。
特定技能外国人の場合は、日本人と同等の賃金を支払うことが法律に明記され、四半期ごとの定期報告でも、賃金台帳を入管に提出しなければなりません。

更に、人材紹介料や、支援機関への支援委託料、就労資格変更のための行政書士費用、外国から呼び寄せる際の渡航費など、数々の企業負担があります。

紹介料

なかなか、外国人が自分で就職活動を行い、会社に応募するということはありません。
日本語が堪能で、すでに長く日本で過ごしているのであれば別ですが、通常は有料職業紹介事業者から紹介されることになります。

その際、「原価」、というと語弊があるかもしれませんが、職業紹介事業者は、各国の送り出し機関に金銭を支払って、日本で働きたい求職者を「調達」します。
日本人のヘッドハンティングなどのように年収の30%などとはなりませんが、特定技能外国人の紹介料でも300,000円/人くらいが相場といえるでしょう。

行政書士への業務委託料

在留資格というのはご存じでしょうか。今後、本コラムで詳しく述べてまいります。
技能実習生であれば「技能実習」、特定技能外国人であれば「特定技能」という就労資格を得なければ、日本でその就労資格に基づく仕事をしてはいけないこととなります。

この就労資格の認定・変更・更新の手続きですが、本来は求人企業や求職者が自身で行うものです。
だけれどもかなりの専門性を要します。
そこで多くの場合は、その専門職として行政書士が代行いたします。

いろいろな就労資格があり、状況や手続きの種類がありますので一概には言えませんが、例えば、はじめて特定技能外国人を受け入れる際の手数料の相場は200,000円くらいでしょうか。

2人目からは、会社の情報が手元にあるため、行政書士としては求職者情報のみを集めればよく、100,000円くらいで対応してくれるでしょう。

管理料・支援料

最初に述べましたが、技能実習生管理機関や、特定技能外国人の登録支援機関への管理料・支援料が毎月発生いたします。
特定技能の場合は1人当たり2~3万円/月、技能実習の場合は4~5万円/月くらいが相場でしょうか。
技能実習の方が管理団体の手間が多いため若干高くなります。

ただ、前回も述べましたが値段だけで決めるのは禁物です。「安かろう悪かろう」で何もしてくれない機関も存在するからです。
値段とともに、管理・支援内容も最初にしっかり確認しましょう。

まとめ

渡航費についてもだれがもつのか、話し合ってしっかり決めておかなければなりません。
このように、外国人雇用には、実は結構な費用がかかるのです。

だけれども、それでも人手不足だから、この相場が成り立っています。
例えばホテルなど、稼働しなければ、固定費だけで毎月大幅な赤字が続きます。
いかに稼働率を上げるか、そのためには外国人の力を借りなければならない時代となりました。

特定非営利活動法人SDGsHelloWorkはというと、上記のうち支援料しかいただいておりません。
25,000円/人・月です。

多くの求人をのせて外国人の転職の選択肢を増やしたい、合法とはいえ人身売買に近しい行為はしたくない、などの理念からそのような設定になっています。

結果として、最も安い登録支援機関となっていますので、逆説的に言えば人手不足企業様にはお得な存在かもしれません。