特定技能外国人の登録支援機関利用のデメリット
前回は登録支援機関を利用する際のメリットを記述しました。それでは、登録支援機関を利用するデメリットはどんなものでしょう。2年以上外国人雇用管理の実績がある会社は、登録支援機関を利用しないという選択肢もあります。利用すべきかしないべきか。登録支援機関利用のデメリットを見ていきましょう。
費用面
当然ながら登録支援機関に支援を委託した場合には費用が発生します。
相場としては、1人当たり毎月20,000円から30,000円くらいかかるかと思います。
数名程度であれば納得の金額ですが、数10名となると内製化したほうがよさそうですね。もちろん登録支援機関側もビジネスですから、スケールによる割引を交渉してみるのもいいかもしれません。
労力面
内製化した場合の労力は想像を超えると思ってください。
「1号特定技能外国人支援計画」というものを作成しなければなりません。
特定技能外国人がその在留資格に基づく活動を安定的かつ円滑に行うことができるようにするための職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援のために作成する計画です。
その計画の中にはもちろん、前回述べました「義務的支援事項」すべてが含まれることとなります。
おさらいプラス、知識の追加として確認しましょう。
住居確保・生活に必要な契約支援
住居のみならず、銀行口座や携帯電話の契約なども手伝う必要があります。
相談・苦情への対応
文化が異なれば必ず摩擦は起こります。その際に、外国人がはっきり理解できる言語で相談にのり調整を行わなければなりません。
日本人との交流促進
自治会・町内会の行事やお祭りなどに参加し、地域住民との交流を図りましょう。
定期的な面談
3か月に1回以上の定期面談が必須であり、更には行政に対し定期報告もあります。
まとめ
ここまでお読みいただければお分かりになるのではないでしょうか。
デメリットはメリットの裏返しの関係にあります。
委託料を支払って登録支援機関に依頼するか、それとも煩雑な手続きを受入れ、外注費はなるべく節約するか。
筆者としては、最初は登録支援機関に委託することをお勧めいたします。
そのうえでノウハウを覚えつつ、人数が増えたときには内製化、というのが合理的な考え方ではないでしょうか。