優秀な特定技能外国人を見極めるコツとは
特定技能外国人と登録支援機関について、なんとなくご理解いただけましたでしょうか。では、実際に雇用していく場面を想像しながらお話を進めていきましょう。特定技能外国人といっても、日本人と同様、企業業績を牽引するような優秀な人材になる者もいれば、なかなか活躍が難しい方もいます。優秀な特定技能外国人を見極めるコツを一緒に考えていきましょう。
まずは日本語能力
まずは何といっても日本語能力です。特定技能の就労資格を得るには、日本語能力試験(JLPT)4級に合格していることが一つの要件です。
日本語能力検定試験のサイトによれば、4級は、「基本的な日本語を理解することができる」とされ、具体的には、「基本的な語彙や漢字を使って書かれた日常生活の中でも身近な話題の文章を、読んで理解することができる。日常的な場面で、ややゆっくりと話される会話であれば、内容がほぼ理解できる。」とされています。1級が最上級で5級まであります。
筆者の感覚では、3級に合格している外国人であれば、通訳なしで会話が通じるかと思います。
ただし、お気を付けください。試験の結果と、実際の会話能力に乖離があることは否めません。
日本での滞在歴が長く、サービス業などに従事し日常的に日本人と接してきた外国人は、試験の等級よりも日本語が上手です。
日本語能力検定試験の等級にこだわりなく、多くの方と面接し、会話能力を確認すればいい人材とお会いする確率が高まります。
会社文化と国の特性
業種によって、様々な組織論があるかと思います。工場であれば、上意下達・指揮命令ラインがしっかりした組織構造がいいでしょう。飲食店の場合は、協調性が重要だと思います。
それは、業種ごとではなく、企業ごとにも、それぞれ組織風土として根ざしているでしょう。
その組織風土、組織文化に合った外国人を雇用すべきです。
例えば、筆者がかかわっている飲食店ではベトナム人を多く雇用していますが、なるべく若い方を求められます。ベトナムでは、年長者は若年者の敬意の対象であるという文化が強く、どれだけ日本語の上手なベトナム人でも、年少者の上長の指示を聞かず何度も苦労したとのことです。
自社の組織文化と、諸外国の国柄を研究してみるのも重要でしょう。
まとめ
面接では、今までの経験や、これからの目標などを聞くことが多いと思います。実際に、必要な質問だと思います。
ただし、以前にも記述しましたが、出稼ぎ労働者の本当の目的は賃金ですので、日本人の面接時における質問と比較すると重要度は低いと思います。それよりもしっかりとコミュニケーションが取れて、素直に協調性を持って働いてくれる方を積極的に採用していきましょう。
そして、キーパーソンとなる外国人に働きやすい労働環境のもと、良好な人間関係を築くこと、これが何よりも重要です。彼らは、家族・同胞と、日本での狭いコミュニティを形成しています。
外国人雇用で成功している企業は、採用経費をかけていません。
彼らが、友達を次々と紹介してくれるからです。
外国人に愛される企業は、日本人労働者にも当然愛されるでしょう。