特定技能外国人の雇用を考えたときに気を付ける所5選
特定技能外国人を初めて雇用するときは、すぐにやめてしまうのでは、企業秩序を乱すのでは、とネガティブな考えが頭をよぎりますね。何度もお伝えしたように、制度として日本人と同等の労働条件で雇用しなければならないことに加え、紹介料、在留資格手続き料、支援料などがかかり、外国人雇用は決して安くつくものではありません。だからこそ、うまく雇用管理していきたいものです。どのようにすれば特定技能外国人が定着し、その力を発揮してくれるか、一緒に考えてみましょう。
特定技能外国人を雇用する際に注意すべきは
労働集約型で人手不足企業においては、外国人雇用が最後の頼みの綱です。「安易に外国人を入れるべきではない」という主張もよく耳にします。
DX化で生産効率を上げ、なるべく日本人で生産の場を回していくのが理想だと筆者も思います。日本人の雇用を守るべきです。
ただ、DX化にも時間がかかります。
筆者が日頃接している現場の声は「いま」生産力が必要なのです。いま外国人が働いてくれないと、せっかくの顧客―売り上げを逃してしまい、地代等固定費で経営が圧迫されているのです。
そんな悲鳴を日々聞きつつ、実際の日々、経験する事柄から、特定技能外国人を雇用する際に注意することを5つ抽出してみました。
できれば日本国内の外国人を採用しましょう
特定非営利活動法人SDGsHelloWorkは、日本企業および外国人の健全なマッチングを支えるプラットフォームを創出するため、この「豆知識」を含め、日々認知度向上に尽力しています。それに伴い、諸外国の送り出し機関から、次から次へとDMをいただきます。
とにかく彼らは紹介先が欲しくて必死です。だいぶ、諸外国それぞれが送り出し機関に規制をかけ、国公認かどうかで、健全かどうかの判別もつくようになりましたが、いまだに前借金をとっていないかどうかよくわからない会社もあります。送り出し機関への費用が、採用コストにつながることも当たり前のことです。
そういった事情とは別に、やはりすでに国内にいる外国人の方が、母国に住む外国人よりも日本語がうまく、日本文化にも親しんでいます。とある大手介護事業所の採用部長は、海外からの受け入れの場合、3か月程度日本語教育をすることで、国内の外国人材との日本語能力の差が解消できるとおっしゃっていました。
採用面接も日本人対象と外国人対象では全く異なります
外国人材の面接に立ち会う機会が多いのですが、「当社への志望動機を教えてください」という、この問いにこだわる面接官がいらっしゃいます。
日本人の採用であれば最も重要な質問項目ですね。これなしではありえないでしょう。外国人材についても、当然大事であることには変わりません。ただしあまりこだわりすぎないようにしましょう。
多くの場合は出稼ぎ目的であり、どこの会社がどのようなことを行っているかという情報にもあまりアクセスできていません。「東京は稼げる」ということで、東京への執着も強いです。また労働条件(お金)のことを一番最初に聞いてくることもまれではありません。
日本人の常識が外国人の常識というわけではありません。ですので、上記のことはあまり気にせず、日本語能力や性格・態度、長く働く意思があるか、この辺に絞ってみた方がいいのではないでしょうか。
社宅や住宅補助、食事補助が彼ら、彼女らの心をつかみます
そして採用面接で必ず聞かれるのが、「社宅、住宅補助はありますか。食事補助、賄いはありますか。」です。これも当たり前のことで、彼ら、彼女らの目的は母国への送金、いかに可処分所得を残すかが第一命題なのです。何も、すべて聞いてあげる必要はありませんが、これから外国人材を主力に考えている企業は、社宅制度の整備など考えてみるのがいいでしょう。
もちろんプライベートへの干渉は厳禁です。ただ、社宅を用意することが定着につながると言う社長を何人も知っています。
同胞同士まとまるのは必然、そこでの対立に注意しましょう
外国人を雇用すれば、同じ国出身の者同士でグループを作ります。異国で生活をすれば、それは当然のことでしょう。ただ、外国人を多く雇うようになってくると、グループ内で派閥のようなものが生じてきます。日本を含め、どこの国でも同じ事ですが・・・。
その際に、新しく入社した外国人がそのグループになじめない、排除される、より悪くなるといじめの対象になる場合があります。母国語で話しているため、実際何があったのか、どちらが悪いのか、なかなか把握しづらいのです。どちらが悪いのかわからないまま、被害者側が退職していく、というのは絶対に避けなければなりません。
なるべく公平中立な外国人リーダーを育成するとともに、新入社員の様子にはしっかり気を配るようにしましょう。
外国人は日本人との会話を求めています
さて、外国人の転職理由について、何が多いか知っていますか。筆者も統計を取ったわけではございません。あくまで肌感覚であることをご容赦ください。
外国人は、まず、まだ日本語能力が拙い時期に、工場などの技能実習で入国します。その後、特定技能に切り替える際に、人気があるのは、介護、外食などのサービス系業種です。
そして、異口同音に「日本人と話す機会を増やしたい」という志望動機を話します。外国人は、日本円を稼ぐために必死です。そしてその生命線は在留資格と日本語能力、彼、彼女らの日本語勉強熱は思っている以上です。
もし、工場などで黙々と作業をする業種の企業であれば、是非、日本人との交流の場を積極的に作ってください。社内日本語教室の開催も絶対に喜ばれます。
まとめ
以上、長々と記述してきました。ここまでお読みいただきありがとうございます。ただし、これはあくまで原則論です。東南アジアや南アジアは大体このような考えがあてはまりますが、韓国や台湾はまた別です。
日本語はN1でペラペラ、出稼ぎではなく、そもそも裕福な家庭で育ち、例えば日本食の技術を持ち帰ってもうひと稼ぎしようなんて方々にもお会いします。当然、人間のことですから、たかだか2,000文字程度でひとまとめには語れません。
皆様も、相対する外国人とともにあがきもがきながら、個々人を個別にとらえ、一歩一歩多文化共生への道を進むことになるかと存じます。
特定非営利活動法人SDGsHelloWorkも同様です。外国人雇用は一筋縄ではいかないからこそ面白い、そう思っています。なんでもお気軽にご相談くださいませ。これからの日本の変化についていけるようお互いに頑張っていきましょう。